FXの市場は24時間稼働しておりチャートを確認できない時間であっても、あらかじめ指定した価格で取引を行うように設定することができます。それが指値注文と逆指値注文です。指値注文は、為替レートが今より下がったら買う、上がったら売るという注文方法で、逆指値注文は、今より上がったら買う、下がったら売るという方法です。今回は逆指値注文から解説していきます。

逆指値注文いわゆるストップ注文と言われる注文方法は、現在の相場より不利なレートとなったときに注文を入れる設定をします。日常生活ではあまり馴染みのない購入原理ですが、なぜ不利なレートのときに注文や決済をするのでしょうか。為替相場市場においてはレートがある一定のラインに到達したときに、それがトリガーとなり上昇または下降のトレンドが発生することが予想されるからです。トレンドに入るラインを予測しておき、そのラインで逆指値を入れておきます。たとえば、相場が1ドル=100円のときに110円になったら上昇トレンドが発生するだろうと予想した場合は、110円で逆指値の買い注文を入れます。逆に90円で下降トレンドが発生すると予想した場合には、90円で売り注文を入れます。逆指値はトレンドフォローのための注文方法です。

逆指値注文は予想と反対に相場が動いたときに、損失の拡大を防いだり、利益を確定させるためにも利用します。買いポジションを保有しているときに価格が下がり続けると(あるいは売りポジションを持っている場合に価格が上がり続けると)損失がどんどん膨らんでしまうため、許容できる範囲内で逆指値注文を入れておくことで、損切をすることができるのです。

たとえば、1ドル=100円の時点で1万通貨購入し、価格は上昇を続け110円に達したとします。この時点で利益を確定させたければ、1ドル=105円で逆指値注文(ストップ注文)を発注しておきます。このまま相場が上昇トレンドを続ければ利益は膨らみ、下がってしまっても105円で自動決済されるので利益を確定することができます。利益を出しながらもリスクにも備えるのが逆指値注文です。

また逆指値注文はレンジ相場においても有効です。たとえば相場が100円から101円の間でくすぶっているときに、101円を抜ければ上昇トレンドが発生すると予測した場合は、102円で買いの逆指値注文を発注しておきます。そうすればレンジ相場の間は注文は行われず、指定した価格を抜けたときに注文が実行されます。このように逆指値注文では、通常の指値注文ではできないような「このレートを抜けたら発注する」というような注文の仕方ができます。

MT4での逆指値注文の方法は以下のとおりです。

  1. MT4上部のツールバーの「新規注文」のアイコンをクリック。
  2. 「オーダー発注」のウィンドウが表示され、「注文種別」の「指値または逆指値注文」を選択する。
  3. 詳細を入力し、「発注」をクリックすれば注文が完了。
注文種別 意味 内容
Buy Stop 逆指値買い 現在より高い価格で買い注文を入れる
Sell Stop 逆指値売り 現在より低い価格で売り注文を入れる

EAにおいては通常、エントリーする際に逆指値(損切)と指値(利確)の注文を同時に入れます。この注文は一度受注すると、EAを停止してもMT4の稼働を停止しても有効で、指定のレートに達したときに注文は決済されます。注文が入っている限り、EAを停止しても注文は自動的にはキャンセルされません。注文はMT4の左にあるターミナルの「取引」タブから確認することができます。逆指値注文をキャンセルしたい場合は以下の手順で行ってください。

  1. ターミナルウィンドウからキャンセルしたい注文番号を右クリック。
  2. 「注文変更または取消」を選択し、「オーダーの発注」画面から「注文の取消」をクリック。

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